幼い私も写っている両親の結婚写真

「ねぇ、この赤ちゃん誰なの?」と、私が両親に聞いたのは、両親の結婚写真を見せてもらったとき、母の手にとても小さな赤ちゃんが抱っこされていたからです。これは、私がまだ小学生だったときに見せてもらったもので、見ず知らずの赤ちゃんを抱っこしている母を見て、私はやきもちを妬いてしまっていました。

しかし驚いたのは、この赤ちゃんが私自身だったということです。私の問いかけに対して、母は笑いながら「それは貴方よ。可愛いでしょ」と言ったため、予想もしていなかった返事に驚いてしまったのでした。両親が結婚をすることになったのは、母が私をお腹の中に授かったことがきっかけだったそうです。そのときすでに2人暮らしをしていたことから、特別生活が大きく変わるわけではなかったものの、お付き合いという関係から、婚姻関係になったことに、母はとても嬉しかったといいます。私を妊娠していることがわかってから、婚姻届を提出するまでは早かったのですが、そこから実際に結婚式を挙げるまでに日にちがかかったそうで、そうもしている間に、私が生まれてしまったのでした。それは、あまりにもうまい具合にタイミングが重なってしまったからだったそうです。婚姻届を提出した直後、なんと父に長期の出張が決まり、3ヶ月も家を開けることになりました。

その間、もちろん結婚式を挙げることはできず、母は3ヵ月後に結婚式を挙げられるように、父がいない間も連絡を取り合って、着々と準備を進めていたそうです。そうして父が帰ってきたかと思うと、今度は母のお母さん、つまり私の祖母が病気で倒れてしまったために、母は一旦実家に戻ることとなりました。そうしてまた離れ離れで暮らしている間にも、どんどん月日は流れていき、もちろん私もお腹の中ですくすくと成長していったのです。ようやく結婚式を挙げられるとなったとき、母のお腹はとても大きな状態だったため、私が生まれてくるのを待ってから、結婚式を挙げることになったのでした。こうした偶然が重なり合った結果、両親の結婚写真に私まで写ることになったのです。私は初めてこの結婚写真を見たとき、まさかそんなことが起こっていたとは知らず、早とちりをして妬いてしまったものの、両親の結婚写真に一緒に写ることができて、きっと幸せな娘なのだと思います。母に抱かれている私は、目を閉じてその幸せを感じているようにも見え、とても可愛いなと、自分のことながら思ってしまいました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*